「優~!」


そう言って人目も気にせず友達の腕へダイブするあたしの名前は黒田 翼。
普通の生活を送っている女子高校生だ。


「わぁ!翼どうしたの?」


ちょっとバランスを崩しかけた女の子。
つまり今現在進行形であたしが抱きついてる人はあたしの親友、九条 優。
めちゃくちゃ美人でしかも頼れるお姉さんタイプ。


「……またバイトの面接落ちた。」

「えっ?!またー?あんたこれで何度目よ。」


「えーっと……確か10は越えてると思う。」

もう落とされ過ぎて何ヵ所行ったか忘れたよ……



「……」

はい、呆れて黙っちゃったよ。


キーンコーンカーンコ……


「あっ、チャイム鳴っちゃった。詳しく後で聞くね!」

それだけ言って席に戻って行った。


(あたしも速く座ろー。)