「良かった。ありがとね、怜先輩っ!」


この顔をされたら、ガツンとなんて言えっこない。

夏目君は、自分の武器になるものをよく理解してて使っているんだ。


うるうるさせたらあたしがダメ!なんて言えないって事も既に学んでいて、だからこそうるうるさせるんだろう。

それに引っかかるあたしもダメなのかもしれないけど……


「怜先輩って動物で何が一番好きなんですか?」

「猫」

「あはっ!怜先輩、即答ですね!」


だって、猫好きなんだもん。

あの自由気ままなところがたまらない。

ツンツンしてるかと思えば、急に甘えたさんになってきたり……


頭をスリスリしてきた時には、もう…たまらなくて、キュンってしてしまう。

本当は家でも飼いたいんだけど、お母さんが猫アレルギーだから無理なんだよね。


「俺、猫飼ってるんですけど今日見に来ませんか?」

「え、猫飼ってるの?」

「はい、飼ってますよ」


猫が家にいるなんて羨ましい…!

毎日癒されるよね、絶対に。