「はい、お待たせ〜!お似合いカップルだね」

「ありがとう!おばさん♪」


クレープを受け取る時、店員の優しそうなおばさんが、そんな事を言った。

あたし達、カップルに見られた?


それにお似合いカップルって……

夏目君なんて、普通に返事しちゃってたし、本当にカップルに間違われた!?


「何で違いますって言わなかったの?」

「ダメでしたか?」


ダメって言うか……

実際付き合ってる訳じゃないし。

何で、ダメなのかって聞かれても…あたしも分からない。


きっと、答えられない。


「嫌な気持ちにさせました?」

「いや、違うけど」

「それなら良かったです!さ、クレープ食べましょ?」


その後は、いつも通りの夏目君。

彼のペースに流されているのに、不思議と嫌じゃなかった。