「クレープ食べに行きませんか?」


ほら、やっぱり。

これからどうしよう……

夏目君の顔は、キラキラしていて、断ったらこの顔がどうなるかなんて分かる。


そんな顔はさせたくない。

でも、女子の視線が………


「"あの時のお礼"させてください」

「お礼……?」

「はい!ジュース買うお金を貸してくれた時のお礼です」


そこを持ち出してきたか……

確かにまだ、お金は返してもらってなかったけど、返してもらったとしても、お金を受け取るつもりはない。


だからお礼なんて、してもらわなくても全然いいのだけど……


何気に頑固な夏目君の事だから、きっと"お礼"にこだわるんだろうなぁ。


「お礼、させてください!」

「…え、と……」


ど、どうしよう…っ