「でもさぁ、浜崎さんってあんな見かけしてるくせに、そんなに頭は良くないんだね~」


「ばか……リマ、聞こえるって」


「え~いいじゃん。こっちは恥かいたしィ。浜崎さんみたいなタイプが勉強も出来ないとか同情する~」


「まぁ確かに~」


「何時も暗いし、そういうヒトが前の席とかね~」


直ぐ側に私が居る事をわかっていて、くすくす、と笑いながら会話を続ける。

ヒドイ。

そんな風に言わなくてもいいのに……

その場に居るのが辛くて、ガタッと席を立ち逃げ出す。

そんな私を見て、


「もぉ~泣かせちゃったんじゃない?」


笑いの混じった声が後ろから聞こえた。

悔しい。

けど、私はこの場所から逃げることしか出来ない。