「いえ、大丈夫です。とても楽しくて、まだ夢の中にいるような気分です」


テーブルを拭きながら、そう答える。

身体がほわほわして、今にも宙にほわりと浮いてしまいそう。

楽しいって心から思える時間の連続だから。


「片付けは、その辺でいいよ」


月島先輩の言葉に、


「でも、もう少しで終わりますから。キリをつけて帰りますね」


と、答えて、私は片付けを続ける。

すると、


「わ……っ」


ぐいっと月島先輩が私の腕を掴んで、側にあるソファーへと私の身体を沈ませてしまう。


「せ、せんぱ……」


こ、このシチュエーションは……

と、思いながらも、


「ま、また、冗談はやめてくださいよ……」


そう思い切り冷静ぶって、ソファーから立ち上がろうとする。