優しい芹沢先輩と小栗先輩。
そして、大好きな月島先輩と一緒のステージに立って、同じ音楽を創る。
一曲目、二曲目はハードなロックナンバー。
叩き込んだ英詞も力を込めて演奏に乗せていく。
信じられない位の熱い歓声に負けないように、もっと熱い唄を響かせる。
俯いてなんていられない、顔を上げて、歌声を届ける。
これが今の私の唄だ、って。
そして、三曲目は―…
綺麗なバラードナンバー、
〝calypso”
を心を込めて唄った。
大好きな海を思い浮かべて、側に居てくれる大好きな月島先輩を想って―…
こんな人前に出て歌うなんて、私にとっては初めての体験。
こんな自分の姿、月島先輩と出逢うまでは全く想像もしていなかった。
月島先輩との出逢いが。
恋が。
私を変えてくれる。
そして―…