「何だよ~取り敢えず大丈夫って事なんだな?」


「ああ。俺がいるから大丈夫だ」


「はいはい。ごちそうさまです~でも、海音ちゃんもこうして見つかって良かったよ。な、光廣?」


「本当に。何か海音ちゃんかなり思い詰めてるみたいに見えたから、心配したよ」


そう小栗先輩に言われて、


「す、すみません……っ!」


私は思い切り頭を下げた。

あの時は、本当にどうか事が大きくならないように、って、月島先輩と綾さんの無事を願うのに夢中だった。人魚の粒に願い事を唱えることばかり考えてた。

そう思うと、何だか自分が恥ずかしい―…


「ま、綾もケガなく助け出せたし、宝条達とはちょっと久々に暴れたけど、まぁ、事も大きくならずに収まったって事で」


「そうだな。本当に良かったよ、海音ちゃんも無事で」


「はい……」


私、先輩達の中にもこうして居る事が出来る。

一つ、一つ実感してしまう。