テラスには、何時もみたいに私を待ってくれている月島先輩の姿がある。

こんな風に学校で月島先輩に駆け寄っていくのも、今日まで―…


「お待たせしました、月島先輩」


月島先輩のクラスは私のクラスよりも何時も早く終礼がおわる。


「行くぞ」


月島先輩の言葉で一緒に並んで歩き出す。

月島先輩はとても目立つから、一緒に並んで歩いてるだけで注目の的。


「月島先輩だ~!!」


「かっこいい~…!!」


そんな黄色い声から、


「もぉ、なんであのコなの~?」


「ちょっと可愛くなったからって生意気~」


そんな私への批判的な言葉までも飛んでくる。

月島先輩といると本当に沢山の人の視線が突き刺さるように向けられる毎日だった。

でもね、不思議。

他の人からの視線にもだいぶ慣れて、分厚いメガネなしでも何時の間にか気にならなくなった―…