〝もう少しだけ想い出をください”


そう願ったあの日から、私は十分すぎる月島先輩との日々を貰った。

恋愛経験があるコからすれば当たり前の事かもしれない。

でも、私にとっては特別過ぎて幸せすぎる時間。

だから、もう明日が過ぎれば月島先輩と離れる覚悟はちゃんと出来た。

出来たんだよ―…ね?

ダメ。揺らいじゃダメだ―…

そう心に言い聞かせて、クラスの終礼が終わると、月島先輩と待ち合わせをしているテラスへと向かった。


今日は、明日を控えた、最後の練習。


先輩達は“お遊び”って言ってるから、明日が近づいても緊張感とかは全く無いみたいだけど、私にとっては色んな意味で大切な日になる。