それが終われば、もう月島先輩に近づかない。

静かに月島先輩の側を離れよう。

そう心に思ってる。

でも、


七粒目の真珠はとっておきたい。


そんな気持ちがまだ私の心の中にある。


〝でもね、七つ目の願い事をした時、それまでの願い事はなかったことになるからね”


そんな露天商のおばさんの言葉が本当なら、今まで願ったこと全て無になってしまったら、月島先輩がくれた言葉も、キスも、思い出全てが消されてしまうんじゃないかって思ってしまってこわい。

月島先輩の側を離れる覚悟をしても、私はまだそんなことを考えてしまっている。


どこまでの我がままなら許されるの?


月島先輩と一緒にいるリミットの日が近づく程に、何度もそう思い悩んだ。


そして、あっという間にライブ本番の前日になっていた。