「だから、海音が不安になる必要はない。宝条の事で何かあれば俺は全力でお前を守るし、お前は俺を信じろ」


「はい―…」


それでも浮かない顔で返事をしたら、コツンとおでこにグーを当てられた。


「ゴールデンウィーク、何処かに行くか?」


「はい―…って、えっ!?」


「何でそんなに驚くんだよ。行きたいトコある?」


それってつまり月島先輩とデートって事……??


「行きたいトコは―…」


月島先輩と一緒だったら、その辺の公園でも、何なら学校でも何処でもいい。


「動物園?水族館?遊園地?」


「そ、そんな贅沢な場所に……っ」


「贅沢か?せっかくのデートなんだから海音の希望を言えよ」