そして、少しの沈黙の後、


「三年前の事件は私のせいなの」


そう私に告げた。

綾さんのせい……?でも、宝条さんは自分が月島先輩のピアノも彼女もダメにしたって言ってた―…

一体、


「どういう―…ことですか?」


そう訊ねる私の声は震えてる。


「商業高校の宝条君の事は知っていますか……?」


「知ってはいます……」


「響と宝条君の関係は―…?」


「仲が良くないとは……聞きました」


「そうですか……」


綾さんの問いに、そう返していくと、


「本当はあの時―…」


綾さんはゆっくりと三年前の出来事の詳細を私に話してくれた。