でもやっぱり、魔法が解ける瞬間を待つだけじゃダメ。 ちゃんとしなきゃって思う。 月島先輩に本当に好きな人が他にいるのなら、約束のライブが終わったら私からサヨナラを伝えなきゃって―… 私は諦めないといけない。 「覚悟しなきゃ」 月島先輩が他の女性と幸せになることを。 だからその前に、もう少しだけ想い出をください。月島先輩との―… 「―…想い出を」 私は六つ目の真珠を海へ投げ入れた。