滅多にない事だから、周りの二年生女子が嬉しそうに騒いでる。


「上の階に上がってたら海音ちゃん見つけちゃって、ちょっと朝の挨拶にきてみたってカンジ?」


「おはようございます……」


「はい、おはよー。で?今から教室移動?」


「はい。次は生物なんで」


「そっか~。ま、それはいいとしてさ、海音ちゃんと響が付き合い始めたって本当?」


「……!?」


いきなり芹沢先輩が月島先輩と付き合っているのか?って聞いてきたものだから、ボッと顔が熱くなる。


「月島先輩が……っ、そう言ってたんですか……?」


「いや、なんか周りで結構な噂になってるからさ」


「そうですか……」


付き合っているのかどうか、私が何度も確認したいくらい。

月島先輩が言ってくれた言葉を素直に信じたいけど、どうしてもガラスの小瓶の入った真珠が気になってしまう。