ただ二人を凄いなって思うのは、昨日あんな風に月島先輩に言われていたのに、めげずに今日も攻撃してくるところ。
数日前、私がココアをかけてしまった三年生男子なんて、かなり怯えていたのに。
その辺の男子よりも度胸があるのかも……
ちょっと感心してしまうと、
「それにしても、月島先輩ったら趣味わるくなったよねぇ~」
またまた二人の会話が耳に入ってくる。
早く席替えしないかなって、溜息が出てしまう。もう聞こえないふりをしておくしかない。
でも、
「確かに。もっと綺麗で華やかな女性が好きなのかと思ったのに」
「綾さんの方が断然お似合いなのにね~」
「そうそう。綾さんと比べたらレベルが低すぎよね」
〝アヤ”
そんな名前が聞こえて、聞きたくもない二人の会話が気になってしまう。