「本当に大丈夫?」


「はい、本当にっ」


「海音ちゃん、遠慮しなくてもいいんだよ~?俺と一緒だと良いボディーガードになるよ~?」


「陽、お前は送り狼になる危険性アリだからダメだ」


「なんだよ~信用無いなぁ」


「本当に、本当に一人で帰れるのでっ!」


そう必死に先輩達のご好意を拒否して、


「で、では、失礼します……!」


ワンピースが入っていた紙袋に掛けてくれていた制服を突っ込むと、


「おじゃましました……っ!」


月島先輩の家を逃げるように出て行く。


「海音ちゃん、また学校でね~」


ブンブンと手を振ってくれる芹沢先輩。

月島先輩は―…

特に、何も言ってはくれなかった。