「…俺がいんだろ?もう止めろよ。」


(…カップル?)


私は少しワクワクしながら盗み聞きをしていた。
確か…前にもこんなことがあった気がする。


そんなことを思い出しながら二人の会話を聞いていた



…私ってつくづく馬鹿な女だと思う。



傷つくことは目に見えてるのに、私はまだ気付いてなかった…





「…緋呂。」


聞き間違いであって欲しかった。

゛ひろ゛なんてきっとたくさんいる…


ましてや今日はお祭。
…人違いだって有りゆるのに。


なんでだろ…
違う人かもしれないのにこの時の私はたった一人の人しか浮かばなかった。