私は観念し、緋呂くんのことを話した。


「えっ?!緋呂くんっ?でも緋呂くんて好きな人居なかったっけ?」

「…居るよ。」

「なのに好きなのっ?あたしはそんなのゴメンだなぁ。」


そう言って莉緒はジュースを飲み干した。


「莉緒には分かんないよー(笑)あたしは莉緒みたいに器用じゃないから。」


やっぱり他の人から見たら私は可哀相な人なのかも知れない。


だからきっと莉緒はそう言ったんだ…


「諦めちゃえばぁ?今からでも間に合うって!」


私は首を横に振った。


「え?なんでっ?」


「…好きなの。なんでって聞かれたらよく分かんないけど…あたし、緋呂くんが好きなの…だから諦めることなんて出来ない。」