「緋呂くんもサボったりするんだ?」



私がそう聞くと緋呂くんは苦笑いしながら頷いていた。


「はぁ…」


緋呂くんの口から零れる溜め息。

さっきからずっとこの調子だ。



「…どうかした?まだ落ち込んでるの?」


そんな私の問いに緋呂くんは答えようとはしなかった。



「コイツさぁー教室でもずっとこんな感じなんだよ。もう見てらんねぇって…」


そう言って彗斗くんは俯いた。


…そっか。
だから屋上に来たんだ。


「げ、元気出そ?皆が落ち込んじゃったら意味なくない…?」


「そうだよな…。つかなんで俺まで落ち込んでんだ?(笑)」


彗斗くんはそう言って笑っていた。