「…で?いつまで話してたわけ?」



ふと顔を上げると不機嫌そうな顔をした彗斗がいた。
きっと緋呂くんといたことに不満を感じてるんだろう…



その証拠にさっきまでニコニコ笑っていた彗斗はもうどこにもいない。



「いつまでだろう…でも帰った時間は10時過ぎてたかなぁ‥」


そういえばそうだった。
家に着いたのは10時で…親に怒られたんだっけ。
緋呂くんのことがいっぱいいっぱいでそんなこと忘れてた



「なにしてたんだよ!さっさと帰れよ。」


「そんなわけには行かないよ。緋呂くん…泣いてたし」



あんな緋呂くんを見たのは初めてだった…
だから尚更置いていくなんてこと出来なかったよ。