「陽菜?行くよ?」

「あ…うん。」


何事もなかったように私は笑って見せた。


「ねぇー?どこいくの?」

「海!あと数分したら着くよ」


緋呂くんはそう言って笑っていた。


この辺に海なんかあるんだ…


そんなことを思いながら海に向かう。


「昔よく来たんだ。海に。最近は来てないけどな」



もしかして思い出の場所だったりするのかな。

緋呂くんと梨華と彗斗は昔からの幼馴染みらしい。


そんな場所に…私は行っていいのかな。


「陽菜?」

「あたし…行ってもいいの?」

「当たり前♪ほら行くぞ!」


そう行って彗斗は私の腕を強く掴んだ。