ふと彗斗を見ると、あちこちのお店に目移りして子どもみたいにはしゃいでいる。


陽菜ちゃんと俺は呆れた顔をして彗斗を見ていた。

つーか満喫しすぎじゃね?
陽菜ちゃん置いてくなよ…


そんなことを思いながら走り去っていく彗斗の背中を見つめた。


「…ったく。アイツは…」

「昔からあんななの?」


陽菜ちゃんは俺を見上げ、そう言った。


「あぁ…今じゃもう慣れっこだわ。呆れて何も言えないよ(笑)」


俺が笑うと陽菜ちゃんもつられるかのように笑った。


「暇だし…かき氷でも食べる?俺買ってくるしそこら辺で待ってて」


俺は陽菜ちゃんにそう言い残して人込みの中へ走っていった