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それは雲が一面に空を覆い、少し薄暗い日だった。




教室に入り、いたずらの犯人を見つけてやろうと思い周囲を疑ったが、口には出さなかった。



反応が目的なら、無視していた方が犯人もがっかりして面白いだろうと思ったからだ。




「奏、おはよ。」



隣の席から声がした。



私の幼馴染の山崎 優(やまざき すぐる)だ。




かるく返事をしてから外を眺める。