舜也said



俺には隠しきれない罪がある


それは、ある1人の女の子の父親を

俺のせいで死なせてしまったことだ

けっして許されるはずのないこと

俺は、その人のおかげで生き延びている


この命の大切さを

忘れてはいけない。

そして、あの時の彼女の涙も…


あれは、俺が母親と謝罪しに行った時の事だった


「本当にすみませんでした。」

「うちの旦那は人を助けるひとなのよ。
覚悟はしてなかったけど、こーなる日もくると思ってたわ。
それより、あなたが助かってよかったわ
気にしないでね。」


すごい優しい人だった。

そんな言葉を聞いて、余計罪悪感を抱いて、泣きそうになった。

こんなに愛されてたのに、俺のせいで、
人生を壊してしまったから。


謝罪を終えて、帰ろうとした時だった。

「ちょっと待ってよ!」

1人の女の子が泣きながら言った。


「あんたのせいで、パパが死んだんだよ!?パパを返してよ!」


のどが詰まった。


自分の罪の大きさが、重さとなって、のしかかった。


女の子は

「パパを返して…」

と、泣き崩れた。


本当に罪の重さに耐えられなかった。

その後、俺はすぐにこの町から逃げた。


その後、高校生になる時、親の仕事の都合でこの町に帰ることになった。


そして、まさか

俺が通う高校に


あの時の女の子がいるとは思わなかった