「だって、ぼ、ボクと春子さんは『お友だち』ですから！」

「……春子、さん？おいまさかお前、僕の彼女に手を出そうとしてるのか？」

「ち、ちが……ひぎぃあああああ！！！」


吉良くんは穂積くんの首に両手を添える。


「飼い犬に手を噛まれるとはこのことか……早々に排除しておくべきはお前だったか」

徐々に苦しそうに顔を歪める穂積くんを見ていられなくて、私は吉良くんの腕をぎゅっと掴んだ。

「……はるちゃん？」

「あ、ああああの……私のお友だちに、危ないこと、しちゃダメです……！」