「隼人〜、宿題みせて !!」
「やだよ。自分でやらなきゃ馬鹿がなおらねーよ!」
「ケチ!!隼人が宿題やってないときはあたしがみせてあげたじゃんよ!!」
「それはそれ、これはこれ〜。それじゃ、塾でなー。龍、帰るぞ。」
「え、あ、おう。」
「隼人のばかぁぁああ!」

「相変わらず仲がいいんだから。」
「ちょっと、梨香!隼人、私に対して酷いと思わない?!」
「もー、そんなイチャイチャすんなよ!」

イチャイチャするなと言われても、
向こうが馬鹿にしてくるのだから
言い返すしかない。

「ねぇねぇ、あやと隼人付き合わないの?」

ちなは、なにを言っているのか…。
あたしが隼人と付き合う?!
そんなこと言ったら隼人、笑うんだろうな〜。

「え?ちょっとあや。聞いてんの?」
「あ、え?ごめん…聞いてなかった…。」
実は聞いている。返事をし損ねただけである。
「まぁ、とりあえず帰ろうよ!!彩花は家帰ったらすぐ塾でしょ!」
「そうだったぁぁぁ…。」
「じゃあ、あとはLINEでね!」
「了解!」

LINEって本当に便利だなって気付かされる。3人で同じ話題について話せるのってLINEがあるからなのかな〜。

「それじゃ、彩花。あたしらこっちだから!気をつけて帰るんだよ〜。」
「うん、梨香、ちなまた明日ね!」
「あやばいばーい!」

駅で別れた後、いつものホームに行き、電車を待つ。
「この時間ってあんま乗らないからな…。」
人気が少なくて、いつも座れないのに今日は座れる。なんだか不思議だ。

座れたと言っても何をすればいいのか全くわからない。
40分間いつもなにしてたっけ。