なんとか、9:00よりも早く着いて
ギリギリのラインで校舎内に
入ることができた。
「今日はついてるかもしれない。」

教室まで階段を駆け上り、
やっと私のクラス、2-Aについた。
「彩花〜、ギリギリセーフ!!」
「危なかったねえ、あや!」
「おはよー、りかとちな。」
声をかけてきたのは、同じクラスの
松本 梨香と若槻 千奈美。
中学の頃からの仲良しで、高校も同じ。
「七瀬、いっつもギリギリだよなー笑」
「目覚まし5個買ってあげようか?」
バカにしてきたお二人は、
森山 龍と沢木 隼人。
いつもこの5人と一緒にいることが多くて、みんな仲良し。
「もー、みんなうるさいよ!!明日こそ早く起きるんだから!」
「がんばれ、あや〜」
「あ、ちな今すごい他人事だったでしょ!怒るよ!もう!」
「はいはーい。」

「こらー、席つけ〜」
担任の先生が入ってきた。
先生は保体担当の遠山 武先生。
すっごく熱血でギャグ線は学校一と言われるほど。体育祭は有利になるかな〜ってみんな言ってる。

「今日は、先生たちの会議があるからLHRをやって今日は解散となるぞ〜。」
「はー?まじかよ。学校来た意味なくね!」
「こら、龍。お前あとで先生がしっかり勉強教えてやるからな!」
「おかまいなく〜。」
龍と先生は仲がいいのか悪いのかよくわからないところ。だけど、毎日面白い会話でクラスを盛り上げてくれるのでなんだかんだで仲がいいみたい。

「今日さ、こんなに早く学校終わるならみんなで遊ばない?」
提案してきたのは、梨香だった。
「あ、いいねー!せっかくだし!どっか行こうよー!」
いっつも乗り気な、ちな。
だけど、私は塾の補修。あーあ。
なんで今日なんだろう。断りずらい雰囲気なのになー。
「ごめん俺パス〜、塾の補修あるんで。」
そう切り出したのは、隼人。
あたしと同じじゃん!!これはいける!
「ごめんね、梨香とちな。あたしも塾の補修あるんだよね。」
「ええー!隼人に彩花まで?!
じゃあ、、また今度にしよっか。2人とも塾頑張ってきてね!」
「「了解〜!」」
隼人とあたしは、幼稚園からの幼馴染で、家も割と近い。
家族ぐるみで仲がいいし、あたしも隼人がお兄ちゃんみたいな感覚で本当に家族みたいな存在。
恋愛感情とか、お互いないところがまたいいんだよねっていつも話してる。