結局、さっきあった男とラブホテルに入り、一夜を共にした。

男が起きる前に、シャワーを浴びて制服に着替えて、部屋から出た。

「制服、洗濯できなかった。」

ま、今日も家に帰らなくて済んだしよかったんだ。

ホテルから学校までの行き道を、ゆっくりと歩く。
このままだと、着くのはお昼になると思うけど、今日は早く行く、そんな気分じゃなかった。

結局ついたのはお昼休み。

教室のドアを開けると、一気に視線が集まる。

「白浜さん、今日遅いね」

「白浜さんだ。昨日ホテル入って行ったらしいよ。」

「なーんか住む世界が違うよね」

みんなは口々に言う。

私の名前は白浜杏莉だけど、だれも下の名前で呼ぶことはない。

できるだけ関わらないようにしてるから。