「蒼衣っ!」
「かずよちゃん…。」
「あのさ、今度遊ばない?」
え…。誘ってもらえるなんて……私、友達と遊べるんだ…。
「うん。」
蒼衣は微笑んだ。
天使のような優しい笑顔だった。
「あ、蒼衣~!可愛いーー!」
かずよちゃんは私を抱きしめた。
「お?なんだなんだ?抱きしめて~」
「ささやんはこの仲には入れませーん!」
ささやんとは、笹原くんのあだ名。

「あ、そうだ!この四人で行く?ささやんと蒼衣と羽田と私!」
羽田くんも…?
「羽田~行こうよ!」
「行こうぜ!奏太!」
「いいですよ。」
よかった。来てくれるんだ。
「奏太~。また敬語?俺とおまえ、だちだろ?」
「え、でも…」
「“はい”じゃなくて、“うん”だ!それに、俺のことも笹原でいいから!あ、でも名前で呼んでもらおうかな♪」
「…分かったよ。隆文。」
「っしゃあーー!」
笹原くんはとても嬉しそうだった。

「羽田くん。」
羽田くんは私の方を見た。
「楽しもうね。」
そう言って、微笑んだ。
「……〃。はい…。」
羽田くんも少し微笑んでくれた。
私はそれが嬉しかった。