「んっ?何だ?」  
 
「えっ、何?」
 
突然、さっき見たはずの商品棚の陰から何かが雄也達の目の前に飛び出してきた。雄也達の目の前に飛び出してきたのはまるで犬だったが、犬にしてはかなり大きく、さらにそれはまるでゲームに出てくるモンスターのようだった。
 
「きゃぁぁ!!」 
 
「うわぁぁ!!」
 
2人は驚いてしりもちをついてしまった。《犬》は雄也達を睨みつけていて、今にも襲いかかってきそうである。
 
「や、やばいッ!!」
 
「…っ」
 
ありさは雄也の腕をぎゅっと握った。雄也はここで慌てたらだめだ、せめて武器ぐらいは、と自分を落ち着かせ、冷静に周りを見渡した。
 
「……よしっ、あれだっ!!」