「何か質問はあるかの?」

「さっきの話に関しては無いんですが……1つだけ聞いてもいいですか?」

「なんじゃ?」

「その伝説には黒幕のことは出てこないんですか?」

「ふむ……黒幕、最後の敵というのは 色無き者 じゃよ。」

「色無き者ですか?透明なんでしょうか?」

「そこまでは分からないのお……但し、1つだけ言えることは、透明は虹の色ではないし、そもそも色でないことじゃの。」

「ですよね……」

ヴォルトは地面に寝転がり、漆黒の空一面に広がる星を眺めた。自分の街より見えやすい。六等星まで見えている。