「えっ……虹の色、ですか……?」

「そのとおり。だから、これから君が集めないといけないものは、7つの虹の色をしたものだ。」

「へぇ……で、肝心の場所っていうのは?」

「場所……ヴォルト君、周りをグルッと見てくれないか?」

「えーっと……あ、向こうの山に赤い光の柱が見えますけど……」

「実はそこの山に“色の雫”はあるんだ。そしてその光の柱、今見えている赤の柱にある“色の雫”を取れば次にまた新たな光の柱が出現する、と言うわけだ。」

「へぇー……そういう事だったんだ。」

「分かってくれたか。……じゃあ、僕はそろそろ自分の旅の方に戻るよ。」

ちょうどそのとき、2人の間をそよ風が吹いた。ジェントは風上の方を向き、歩き出そうとしていた。結果的にヴォルトに背を向ける形になったのでヴォルトは焦った。

「えっ?……あっ、あの俺と一緒に旅をしてくれませんか?」