律は家に帰ると制服を脱ぎ、着物に着替え始めた。
準備が出来ると、律は宗助を探し始めた。
すると、千裕が律の前に現れた。
「あら、律。もう準備が出来たの?」
「あぁ…。てか、母さんも行くの?」
「いいえ、お母さんはこれからお弟子さんと一緒に、華道教室に行かなきゃいけないのよ…。残念だわ…律の勇姿が見られないなんて…」
「そっか。今日は華道教室の日だったんだ…」
「そうなの。本当に残念だわ…。一層の事、お休みにしちゃおうかしら?」
千裕は笑いながら冗談を言っていた。
律は溜息をつくと、千裕に言葉をかけようとした。
だがそれは、勘付いた千裕によって妨害されてしまった。