それから6月に入り、制服が衣替えとなった。
制服を見に纏った律は、リビングへと向かった。
「律、おはよう」
「おはよう」
「夏服も良いわね〜。ねぇ、律。写真撮らせて?」
「……母さん…」
律は苦笑いしながらも、写真を撮られていた。
するとそこへ、宗助がやってきた。
「やぁ、おはよう。母さんは、朝から何をしているんだ?」
「律の夏服姿を写真に撮ってたの。律の夏服姿もこれで見納めでしょう?だから記念にね」
「…そんなこと言って、去年も撮ってたからね」
「あら?そうだったかしら?」
律の言葉に母である千裕は首を傾げた。