それから2人は律が点てたお茶を頂き、茶室を後にした。
「流石時期家元と言われているだけあるな」
「ありがとうございます。でも、まだまだです。家元が点てるお茶に比べたら、まだ足元に及ばない」
「向上心があるやつは、これからどんどん伸びる」
「そんな風に言ってもらえると、やる気が出ます」
「そうか」
そんな会話をしながら、応接室に戻り、花菜達は帰る準備を始めた。
「…花菜」
「なぁに?りっくん」
「ちょっと充電…」
「ふふっ。また月曜日に学校でね」
「あぁ…」
「明日、頑張ってね」
「…まぁ、最善は尽くすけとな」
そう言うと、花菜は奏大達と一緒に車に乗って帰ってしまった。
律は花菜達を見送ると、家の中に入って行った。