「…大学…」
「あー…成る程な」
「行かねーっつーの」
「別に良いと思うぜ?ちゃんと親父さんに相談してみたら?」
「はっ…今更…」
「継ぐなとは言ってない。佐久間ちゃんもさ、お前の人生なんだから、好きなことをしろって言いたかったんじゃねーの?」
「……」
「ま、考えてみろって」
隼大がそう言うと、5限の始まりを告げるチャイムが鳴り響いた。
このクラスの担任でもある佐久間が教室に入ってきたのだ。
どうやら、5限は国語のようだった。
隼大は慌てて席についた。
律はボーッと窓の外を見ながら、午後の授業を過ごしていた。