「……柚が俺以外の男に近付くなんて許さない」

「律先輩?」

「柚は俺の側にだけいれば良いんだ。柚から他の男の匂いがするのは許せない」

「……どういうことですか?」

「柚の口から出る男の名前が例え隼大だったとしても許せない」

「律先輩、どうしたんですか?」








何時もと違う律の様子に、柚姫は驚いていた。
律にはまるで柚姫の声が聞こえていないかのようであった。









「柚の口から出てくる男の名前も、匂いも全部俺だけでいいのに…」

「律先輩…それはどういうことですか?」

「……柚に近付く男は、例え隼大だったとしても嫌だ…」

「律せ……!」








柚姫は最後まで言葉を発することが出来なかった。




それもそのはず。
柚姫が喋り終わる前に、律が柚姫の口を塞ぎ、キスをしたのだ。
いきなりの出来事に柚姫は驚きを隠せないでいた。



しかし、律は柚姫を離すことはなく、そのまま激しさを増していった。