「誰?」
「……茶会で知り合った人」
「ふーん」
あかねは律に疑いの目を向けたが、律はそれ以上何も答えなかった。
それから2人は教室に移動した。
教室に行くと、もう既に隼大は登校しており、律に気付いた隼大が近づいてきた。
「よう、律、あかね。おはよう」
「あぁ」
「おはよう」
「掲示板見たか?」
「見てはないが、人だかりができていた」
「何だ、見てないのか」
「でも、1年生の女の子達が話してるのを聞いたけど、虐めがあったんでしょ?」
「そうらしいね。調べたら、色々悪行が出てきたみたいだぜ?」
「へぇー」
「もう、部長が燃えちゃって燃えちゃって…。抑え込むのが大変だった」
隼大は昨日の出来事を思い出しているのか、終始苦笑いだった。
「まぁ、あの記事で虐めがなくなるといいわね」
「まぁ、抑止力効果にはなるんじゃないか」
「だといいけど…」
それからすぐに担任が教室に入ってきてしまい、それ以上話をすることは出来ず、3人は自分の席に座った。