「大丈夫か?」 「あ…律先輩…」 「また同じ奴らだったな」 「…うん」 柚姫は顔を下に下げ、俯いてしまった。 そんな柚姫に律は頭を撫でた。 「そんな顔をするな」 「……また律先輩に助けてもらっちゃった」 「ここにいると目立つから、移動するぞ」 そう言うと、律は歩き出した。 「あ、律先輩待ってください!」 柚姫は慌てて律の後を追った。