「なぁ、お前、今どこにいる!?」

『教室だけど…そんなに焦ってどうしたんだよ』

「悪いんだが、窓から顔を出して俺の名前叫んでくんね?」

『はぁ!?どういうことだよ』

「悪い」

『全く状況が掴めねーんだけど…』


「こんなこと頼めんの、隼大しかいないんだよ。頼む」

『ったく…後でこってり事情聞くからな』


「あぁ」








そう、電話の相手は隼大だった。
隼大は律に言われた通り、教室の窓から顔を出し、律の名前を叫んだ。









「おい、律!何してんだよ!早くしねーとHR始まるぞ!」

「悪い。HRサボるから上手く誤魔化しといて」

「はぁ!?またサボりかよ」

「悪い、隼大。頼んだぞ」








律は女の子達から見えない所から叫んだ。
そんな2人のやり取りを、女の子達にも聞こえていたようで、慌て始めていた。