「中学の子があんまり来ないようなところに行きたいって思ったの。私の噂を知らない子がたくさんいるところ…」
新しく始めるんだ。
今度こそ、本当の友情を作りたいんだ。
「そっか。
じ、実は俺もそこ受けたいと思ってたんだよ」
「そうなの?じゃあまた一緒の学校にいけたらいいね」
そして私と遥陽は無事、光雅高校に入学。
そこで出会った、結月。
結月とは入学初日にできた、友達第一号。
出席番号が前後で、結月から話してくれたんだ。
「あたし結月っていうの。よろしくね」
笑顔で差し出された手に、照れながら私の手を重ねる。
結月は本当にいい子で、自然と親しくなっていった。
結月なら、私を信じてくれる。
本当の友情を築ける――。
私は、結月のことを知っていくたび、そう思った。