その日から、苺綺たちは私を避けた。


 私も、苺綺たちを避けた。




 友達だったことを一切感じさせない今の私たち。



 私たちのことはすぐ噂になった。


 『友達の好きな人を奪った人』


 周りからはそう思われてる。




 別に奪ってないし。

 奪おうとも思わない。


 ……その噂を、私は否定しなかった。




 どうせ今言っても、ただの言い訳に聞こえるだろうし。


 それに……苺綺たちは聞く耳持たないだろう。




 木本朱里はその噂を聞きつけて、私に謝ってきた。




「ごめん。俺が告白なんてしたから…」



 やっぱりいい人だな、木本朱里は。

 木本朱里は何も悪いことしてないのに。



 ただ気持ちを伝えただけなのに。





「謝らないで?木本くん、何も悪いことしてないじゃん。告白してくれただけでしょ?私こそごめんね。罪悪感持たせちゃって」