――翌日、私にとって予想外の事件が起きた。
「なあ」
今日私は日直で、朝早く学校へ来ていた。
花瓶の水換えをしているとき、ふと誰かに話しかけられた。
顔を向けるとそこには………木本朱里がいた。
「えっと……何?」
「ちょっといいか?」
ここじゃダメなのかな?ていうか花瓶どうしよう。
そんなことを考えている間に、スタスタと先に歩いてしまってる木本朱里。
私は花瓶を持ったまま、慌てて木本朱里を追いかけた。
そしてたどり着いたのは、校舎裏。
こんなところで何の用だろう。
あ、もしかして、昨日苺綺とうまくいきましたって報告かな?
それとも、苺綺のこと好きだから協力してっていう話?
「何か用?」
私は頭で“これから木本朱里がすること”を考えながら、言う。