「そうだよ。苺綺両思いになりたいんでしょ?なら頑張りな」
私も、苺綺の手をギュッと握って微笑みながら言った。
大丈夫。
何度も四人で苺綺にそう言い続けると……
「わ、わかった!頑張ってみる」
とコクンと頷きながら言った。
「じゃあめっちゃ可愛くしないとね」
私はポーチからクシを取り出し、皆に見せる。
「編み込み、やってあげる」
髪をいじるのは好き。
手先が器用……ってわけでもなく、裁縫は大の苦手。
だけど、いろんなアレンジをして可愛らしい髪にするのは…すごく好き。
「わー!ありがとぉ、茜」
嬉しいな、と呟きながら苺綺は、私に背を向けた。
サラサラの髪をとかし、右サイドに編み込みを慣れた手つきで作る。
編み込みができ、苺綺に「どう?」と鏡を見せると、苺綺は嬉しそうに「茜は器用だね。すごく可愛い」と言ってくれた。