関係が壊れるのが怖くて、動けずにいる……。


 俺はただの、臆病者だ。






「あのね、眞田くん。これから言うことは、多分事実」



「…多分?」



「うん。まだ本人には聞いてないから。でも、……聞かなくてもわかる」





 きっとこれから七倉が言うことは、俺と七倉と茜と要の四人に関わる重大なこと。


 俺は直感的にそう思った。





「……眞田くんは一つ、誤解してることがあるの」




 俺が誤解してること?


 七倉は深呼吸をして、話し始めた。






「茜と矢崎くんのことなんだけど」





 ゆっくり、静かに、語られる。




 隠していた“真実”が――――。