――土曜日の午後一時。
駅前のケーキ屋のカフェスペース。
ガラス素材の壁側の席。
あたしは、眞田くんの前に座ってる。
頼んだココアを少し飲んで、深呼吸をする。
「…伝えたいことって、何?」
最初に口を開いたのは、眞田くんだった。
もし真実を伝えたら、眞田くんはどうするんだろう。
両思いってことがわかるんだから、告白するのかな。
そう思うと、胸がギュッとなる。
でも―――……
「……あ、あのっ」
伝えなかったら、一生後悔すると思うんだ。
初めての恋だから、わからないことだらけで嫉妬ばかりしちゃって自分のことばかり考えて。
そして気づくんだ。
あたしの中の、“一番いい答え”に。
傷つけて泣いて苦しんで、そのあとに待っているあたしなりの答えにたどり着いた。
「ごめんなさい」