《今週の土曜日、伝えたいことがあります。
 午後一時、駅前の新しくオープンしたケーキ屋のカフェで待ってます。
 絶対来てください》







 なぜか敬語になってしまったが、仕方ない。


 あたしは送信し、ケータイを胸元で握った。





 全部話そう。



 そして、今度こそ真正面からぶつかろう。




 茜と一緒に恋をしよう。







 でも、どうしてだろう。


 メールを送って、気づく。胸のざわめきに。




 モヤッとした気持ち悪い、不吉なざわめき。


 何かを予感させるような、冷たい感覚。







 あたしのこの決断が、さらに関係を複雑に絡ませることになるとは


 今はまだ知らない―――