「う…ん」




 嘘じゃない。本当に、好きになった。



 遥陽以上に好きになったと、思ってた。





「なら、今はそれでいい」



「え?」



「ちょっとずつ好きになってくれれば、それでいい」





 どうして?


 私逃げたんだよ?


 最低なんだよ?




 なのにどうして、私を温かく受け止めてくれるの?






「俺が好きなんだから」





 私の足元を…歩く道を照らしてくれる太陽みたいだ。


 矢崎は私の“光”みたいだな。




 「好き」って難しい。だけど、矢崎が隣にいるとすごく安心する。