結月にも遥陽にも矢崎にも、最低なことをしてる。
それはわかってる。
だけど―――
「…新川……?」
矢崎はいつだって、私を受け止めてくれた。
私の最低なところを知っても、好きだと言ってくれた。
振り返ると、そこには息を荒くした矢崎がいた。
「や、ざ…き」
どうして追ってきたの?
そう聞きたかったけど、口が思うように動かない。
私は一歩退いて、矢崎の名前を声に出した。
「いきなり逃げんなよな。まじ焦った…」
はぁーと長く息を吐いて、矢崎はしゃがみこんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…